【デザイン関連記事】ライノセラス7の新機能subD機能でモデリングをしてみる。
こんにちはイワサキです。
【デザイン関連記事】を更新します。
暑い日が続いています。
この前までは雨ばかりで嫌だなと思っていたのに、
急に夏が来たような炎天下続きで体調を崩す方も多いのではないでしょうか。
さて今回はライノセラス7の新機能subDについてです。
ライノセラス7の新機能 subDとは
簡単に言うとFusion 360のスカルプトモデリングがようやくライノセラスでも標準搭載されたという事です。
表示などは違いますが、ほとんど操作感は変わらないと思います。
むしろOK項目など一つの作業につけて、色々選択しなければならないFusion360よりも
さらにダイレクトにモデリング出来る印象です。
下記画像を見ればわかるのではないでしょうか。
気になった機能をピックしましたが、本当にFusion360を使ってきた人なら
すぐに理解できる構造になっています。
あるいはT-Splineのプラグインに慣れた方ならわかるはずです。
個人的には今まで待ち望んでいた機能です。
簡単な機能の紹介
スカルプトモデリングというのは面を引き延ばしたり、面分割の調整で曲率を調整したり、
粘土細工に近い印象のモデリング方法です。
どんなものがスカルプトモデリングなのかは過去の練習記事を参考してください。
ライノセラスではラインを起こし、サーフェスの切り貼り中心のパッチワークだったので対照的な方法と言えます。
それでは代表的な機能を紹介します。
まず代表的な形状の球、立方体、トーラスなどがありそれを選んで土台にして作っていく手法です。
各形状は分割数の調整も勿論出来ます。
またラインを起こし2レールやロフトなどでもsubDが作れるので色々な基本形状が簡単に起こせます。
Fusion360同様に引き出しも行えます。
ただCtrl+Shiftを押しながらクリックで各面や各エッジが選択できるので、
さらにダイレクトにモデリングしていく事が出来ます。
エッジ部分をクリースすると平面が出来ます。
Fusion360にもあった、四角のブロック表示に切り替える事も可能です。
ポリゴンモデリングと近い印象になり、構成が理解しやすくなります。
面同士の干渉にも気づきやすいです。
面やエッジ同士をブリッジでつなげる事も可能。
様々な形状を合体させたり、孔を塞いだりもできます。
他にも左右対称や面の分割、エッジの移動などの機能があります。
試しにsubDで牛骨的なものを作ってみる
試しに何か旧来のライノセラスでは作りづらかった形状を起こしてみます。
NRBUSモデリングでは曲面主体で生物のような有機的形状というのは一番苦手とするものでしょう。
よくデッサンなどで使われる牛の頭蓋骨的な形を起こしてみたいと思います。
まずは基本の立方体を使います。
左右対称設定をする事で片側だけ調整すれば、もう半分も追随して形になります。
面の引き出しと角度調整だけでここまで形が出来上がります。
2、3分くらいで出来るので本当に楽です。
さらに細かく角度調整、点を挿入し面を分割してまとめます。
目の部分は凹んでいるのが正解でしょうが、形の面白さを見せたいので
あえて出っ張らせています。
ここまで10分くらいでしょうか。
今までのライノセラスのモデリングでは考えられないスピード感です。
ちなみに四角いブロックで表示するとこんな感じです。
先端の面形状はFusion360であれば際どい形になっています。
最後に NRBUSに変換します。これで他のソフトにも移行が出来ます。
データはオープンエッジや破損もなくきちんとしたソリッドになっています。
60サーフェス以上のかなり複雑な面構成になっており、全部ラインを起こして作るとなると大掛かりでしょう。
大変素晴らしい機能だと思います。
まとめ
昨年販売開始されたライノセラス7ですが、私はしばらく様子見をしていました。
なぜかというと初期の評価版を使った所、かなり不具合を感じたからです。
正直もうFusion360でスカルプトすればいいかなと思いました。
ですが最近7.8までアップデートされて試してみた所、違和感がなくなり、
完全版ライノセラスと言っていいほどの印象になっていました。
ダイレクトに感覚でモデリング出来るのが楽しすぎます。
当事務所でも近日ライノセラス7を購入予定です。
次回はさらにsubD機能を使ったメカのモデリングを
参考書籍と併せて紹介したいと思います。
ではまた。
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